ゆっくり落ちるネオジム磁石

[物理:電磁気:電磁誘導]

演示実験

特長
非常に強力な永久磁石を用いて、渦電流についての実験をする。とても強い抵抗を生じるので予想以上の演出効果がある。


用具
銅板、アルミ板(適当な大きさ)、ネオジム磁石(直径14mm、厚さ5mm程)、鉄片(ネオジム磁石と同じ重さ、大きさのものがよい)、アクリル管(磁石が中に入る太さのもの)、銅管・アルミ管(アクリル管を中に入れることができる大きさ)

方法
  1. 図1のように傾けた銅板の上に鉄片とネオジム磁石を置いて落ちる様子を観察する。
  2. アクリル管の中に磁石を入れ、落ちる様子を観察する。
  3. 次に図2のようにそのアクリル管の上に銅板、アルミ管をかぶせて中に磁石を入れ、落ちる様子を観察する。
メモ 銅のほうがアルミの場合よりも遅い。(低効率の違いによる)また、板が厚いほど遅い。ネオジム磁石は、小型軽量で、保磁力、残留磁束密度とも従来のアルニコ磁石等と比べてはるかに大きく、究極の永久磁石といわれている。鉄、ネオジム、ホウ素という手に入りやすい物質で作られるため、値段も比較的安く、工業的に様々な利用が考えられるが、物理教育の面でも電磁誘導の種々の現象に関して、今までより顕著に実験できるので大いに期待したい。